むかしのはなし、いまのはなし

叩けばでるでる、アラサーだもの。

私がうつ病と診断されるまで②

上司にメールで心療内科に行く旨を報告し、次の日はお休みをもらった。

まずはインターネットで心療内科を探した。

メンタルクリニック、精神科、心療内科・・・

何を基準にどう選んでいいか分からなかった。メンタル系の病院に行くのはなんだか怖かった。

それでもとにかく早く病院に行って安心したかったので、家の近所や会社の近くで評判が良さそうところに電話をかけた。

最初の2、3件は予約が埋まっており、最短でも2週間~1か月後待ちと言われた。

勇気を出して電話をしたものの、出鼻をくじかれ、ここで少しパニックになった。

が、気を取り直して電話を何件かし、当日予約が取れるところを見つけた。

その際、受付の人に、「当院は病院ですので、お薬を処方しますが、お薬を飲むことに抵抗はないですか?」と確認された。

私はちょっとひるんだ。

メンタル系の薬を飲むことに抵抗がないといえば嘘になる。でも他に今日行ける病院があるかは分からない。今の状態で宙ぶらりんになることの方が怖かった。

『はい、大丈夫です。必要ならば飲みます。』

と、今では仰々しいとさえ思えるようなやり取りをして、予約が完了した。

 

病院では、問診前にチェックシートを記入した。フィジカル面、メンタル面でどのような症状が出ているかを点数方式で記述するシートだった。

次に、先生との問診。30~40分ほど、じっくり聞いてくれた。

私は今日までの経緯や、諸症状のほか、あと3カ月で今のプロジェクトが終わること、自分で希望した仕事なので最後まで頑張りたいこと、残業は多かったが上司からのパワハラなどはないことを伝えた。ぼろぼろ泣きながら。

涙はその後も私のうつ生活につきまとうことになる。

 

「休みましょう。体を壊してまでしなきゃいけない仕事はないですよ。」

 

先生はとても優しかった。こうした状況になったのは会社のやり方が良くない、社員を大事にしていない、私と同じ会社の患者さんを何人も見てきた、と言い聞かせてくれた。

私が自分を責めないように、との配慮もあったとは思うが、初めて第三者視点、しかも専門医の視点で状況を判断してもらえて、少し救われたような気がした。

 

「まずは上司に伝えて、休職手続きを確認してきてください。診断書が必要になると思うから、また来てくださいね。」と言われ、漢方薬抗不安薬を処方してもらった。

 

正直とても不安だった。自分が、うつ病だなんて。休職することになるなんて。

みんな辛くても頑張っているのに、自分は弱いんだ、と自分のことを責めた。

 

家に帰って地元にいる両親に連絡した。またぼろぼろ泣きながら。

 

気持ちが落ち着いてから。上司に連絡し、明日からはお休みすること、休職手続きについて教えてほしいことをを伝えた。

 

その晩、ここ数カ月で感じたことのないほど深く深く眠れた。

自分がどれほど眠れていなかったか、実感した日だった。