不倫を手放す-親友の話
昨日揺さぶられてしまったので、同じように不倫を経験した親友のことを思い出した。
今日は私の親友の話。
彼女は2年間ほど既婚男性と不倫関係にあった。
出張先で知り合ったため、東京と地方の遠距離不倫だった。
とは言っても、彼女は月に1~2回は彼がいる地へ泊りの出張があり、コンスタントに会えていた。
当時私はまだ不倫に足を突っ込んでおらず、(まさかこの後自分も不倫をすることになるとは思わずに)結構冷ややかな心持で彼女の話を聞いていた。
彼女は既婚彼にゾッコンで、”大好きがいっぱい”状態。
「彼と結婚できなくてもいいから彼との子どもがほしい」、「彼以外の男と結婚するくらいなら一生独身の方がいい」なんて言っていた。
私は彼女に「不幸な女だねぇ~」と笑いながらも本気で心配していた。そのくらい彼女は既婚彼にドはまりしていた。(何度も言うがその後自分も同じ轍を踏むとは思っていなかった)
そんな彼女に独身の彼氏ができた。彼氏からの猛烈アプローチだった。
付き合い始めた頃は、「やっぱり(既婚彼)さんが好き。」と言っていた彼女だったが、徐々に気持ちが変わりはじめた。
しばらくしてから、既婚彼に彼氏ができたことを伝え、出張に行ってももう会わなくなった。
先日彼女とプチ旅行に行ったとき、独身彼との結婚が決まったと報告があった。
そしてまさにその日、既婚彼から「出張で東京に来てます。会いたい。」と連絡が入っていた。
親友は彼氏ができてからは既婚彼とは会わなくなっていたけど、既婚彼はそれでも彼女が好きだと、毎日欠かさず「おはよう」と「おやすみ」のメールをしてきていた。
『どうするの?会うの?』と聞くと、「う~ん、どうしよう。会いたくないといえば嘘だけど・・・夕方まで考える。」と言う親友。
プチ旅行の帰り、
「やっぱり既婚彼とは会わない。彼氏を悲しませたくない。」 と言って彼女はサラリと電車を降りて行った。
「もし今、既婚彼が離婚して求婚してきたとしても、断る。付き合っていた2年の間に、そういう話になっていれば、私はすべてをなげうってでもどんな苦労があるとしても喜んで彼と結婚していた。でも、そうはならなかった。それが現実。」
彼女はそう言った。
私が不倫に陥ってしまい、もう終わらせる!でも好き・・・とぐずぐず言っていたとき、そして今も、彼女は一番の理解者である。
「私も何度も終わらせようとしては戻った。会わなくなって1年ぐらいはすっごい辛かった。でもね、(私)ちゃん、タラレバはないの。早く終わりにして幸せになって。」
不倫を、既婚彼への執着を手放した彼女はかっこよくて、美しかった。
次は私が手放す番だ。