「この仕事好きなんです」
アルバイト先のラウンジの女の子の言葉。
先日その子と二人で常連さんについていたとき、仕事の話になった。
彼女は20歳そこそこで、これまでアルバイトを転々としてきたそう。
一緒にやんちゃをしていた女友達と、このお店に入店したと話していた。
「このお店で仕事を初めて1年以上経つけど、こんなに仕事が続いたの初めて。楽しい。いろんなお客さんを見て、いろんな話を聞いて勉強になるし、マナーも身に尽くし、達成感もある。私はこの仕事が大好きです!」
彼女の屈託のない笑顔とまっすぐな自信に心を揺さぶられた。
OL時代、私は仕事で心身ともに疲弊して疲弊して、地元に帰ってきた。
働くことは今でも好きだけど、当時の私にとって、仕事は楽しいものではなくなっていった。自信もなくなった。
「仕事が楽しい」って素晴らしいことだ。
あんなにもまっすぐ、自信を持って言えるなんて、最高に素敵なことだ。
私はお店で初めて彼女(とその友達)と会ったとき、派手でいかにも水商売の女の子然としている彼女たちに対して、ある種の線引きをしていた。
言ってしまえば多少の優越感を感じていた。
そんな自分を恥ずかしく思った。