むかしのはなし、いまのはなし

叩けばでるでる、アラサーだもの。

あの人の父の日

昨日は父の日。

我が家は家族仲がとても良く、父の日イベントがてら両親と私の3人で映画を観に行った。

映画館は、父の日ということもあってか、いつもより人が多かった。

 

ここ最近、既婚彼と連絡をちょこちょこ取るようになっている。

お互いの時間が合わず、特に会話と言えるほどではないけれど。

それでも昔の、彼からのメールが待ちどおしい感じを思い出した。

 

数日前、日曜日が父の日であることを思い出した。

そして既婚彼のことも。

 

『明日は父の日だね』

「そうだね」

『今日は疲れたからもう寝るね。おやすみ。』

 

不倫をしていたころの黒い気持ちが蘇った。

 

 

昨日、彼はどんな父の日を過ごしたんだろう。

私には決して見せることのない“お父さんの顔”で、子どもと素敵な一日を過ごしたのかな。

 

私はなんでまた連絡とっちゃったんだろうな。

せっかくここまでオーバーしてきたのに。

 

今週、久々に都内に行くことになっている。

 

彼には絶対会わない。

 

不倫を手放す-親友の話

mii-29.hatenablog.com

昨日揺さぶられてしまったので、同じように不倫を経験した親友のことを思い出した。

今日は私の親友の話。

 

彼女は2年間ほど既婚男性と不倫関係にあった。

出張先で知り合ったため、東京と地方の遠距離不倫だった。

とは言っても、彼女は月に1~2回は彼がいる地へ泊りの出張があり、コンスタントに会えていた。

 

当時私はまだ不倫に足を突っ込んでおらず、(まさかこの後自分も不倫をすることになるとは思わずに)結構冷ややかな心持で彼女の話を聞いていた。

 

彼女は既婚彼にゾッコンで、”大好きがいっぱい”状態。

「彼と結婚できなくてもいいから彼との子どもがほしい」、「彼以外の男と結婚するくらいなら一生独身の方がいい」なんて言っていた。

私は彼女に「不幸な女だねぇ~」と笑いながらも本気で心配していた。そのくらい彼女は既婚彼にドはまりしていた。(何度も言うがその後自分も同じ轍を踏むとは思っていなかった)

 

そんな彼女に独身の彼氏ができた。彼氏からの猛烈アプローチだった。

付き合い始めた頃は、「やっぱり(既婚彼)さんが好き。」と言っていた彼女だったが、徐々に気持ちが変わりはじめた。

しばらくしてから、既婚彼に彼氏ができたことを伝え、出張に行ってももう会わなくなった。

 

先日彼女とプチ旅行に行ったとき、独身彼との結婚が決まったと報告があった。

そしてまさにその日、既婚彼から「出張で東京に来てます。会いたい。」と連絡が入っていた。

 

親友は彼氏ができてからは既婚彼とは会わなくなっていたけど、既婚彼はそれでも彼女が好きだと、毎日欠かさず「おはよう」と「おやすみ」のメールをしてきていた。

 

『どうするの?会うの?』と聞くと、「う~ん、どうしよう。会いたくないといえば嘘だけど・・・夕方まで考える。」と言う親友。

 

プチ旅行の帰り、

「やっぱり既婚彼とは会わない。彼氏を悲しませたくない。」 と言って彼女はサラリと電車を降りて行った。

 

「もし今、既婚彼が離婚して求婚してきたとしても、断る。付き合っていた2年の間に、そういう話になっていれば、私はすべてをなげうってでもどんな苦労があるとしても喜んで彼と結婚していた。でも、そうはならなかった。それが現実。」

彼女はそう言った。

 

私が不倫に陥ってしまい、もう終わらせる!でも好き・・・とぐずぐず言っていたとき、そして今も、彼女は一番の理解者である。

 

「私も何度も終わらせようとしては戻った。会わなくなって1年ぐらいはすっごい辛かった。でもね、(私)ちゃん、タラレバはないの。早く終わりにして幸せになって。」

 

不倫を、既婚彼への執着を手放した彼女はかっこよくて、美しかった。

次は私が手放す番だ。

 

 

私、落ち着け

先日、以前働いていた会社の仲が良かったメンバーで飲み会があった。

私は地方在住のため参加できなかったが、グループチャットで諸情報は入ってきていた。

 

そのメンバーには元不倫相手の彼も入っており、彼は当日も参加していた。

 

グループチャットでの彼の発言に、どぎまぎしていた。

私の生活では触れないように、触れないようにしていた彼の存在。

ようやく慣れてきていたのに。

ラインてリアルだなー。既読とかついちゃって。

グループチャットが届くたびに「非表示」にするなど、地味な抵抗を一人でしていた。

 

極めつけは、写真。

ご丁寧に、当日、集合写真が送られてきた。少人数のグループなので、顔がよく見える。

地味な抵抗をしていた私も、写真をズームして彼の顔をしっかり見ていた。

 

『あぁぁぁぁ、好きだわ。』

 

心の第一声。

その数秒後、思い出す負の感情。

 

『もう終わった、もう終わった、もう終わった』

呪文のように頭の中で繰り返す。

 

 

不倫中の独身私の言い分

既婚彼は私が勤めていた会社の提携先の人だった。

会社は違ったが、同じプロジェクトに携わっており、ほぼ毎日会社で顔を合わす関係だった。

会社の飲み会や、親睦イベントなどを経て徐々に親しくなり、知り合ってから1年ほどしたころ、仕事の相談をするうちに不倫関係が始まった。

どちらかが一方的に迫ったということはなく、少しずつ距離が縮まり、ゆっくりと惹かれ合っていった、という感じだった。

 

私はもちろん、彼が既婚者だと知っていた。子どもが2人いることも。

 

人生初の不倫だったが、はっきり言って、付き合い当初は割り切っていた。

これは巷でバンバン叩かれているれっきとしたゲス不倫だし、お互い遊びのようなものだと。そんなに長く続かないだろうと。

 

元々私は恋愛体質というか自分の欲求に正直な方で、男性と気軽にデートをするタイプだった。タイミングやムード次第ではそのまま体の関係を持ち、ドライな付き合いをすることもしばしばあった。

そういう関係では、いつも決定権は私にあったし、興味がなくなればあっさりと終わるし、流されてずるずる続くことはなかった。

 

彼との関係も、いつでも終わらせられると思っていた。

 

が、どうにもこうにも彼とはフィーリングが合ってしまったようだった。2~3カ月もすれば、嫉妬をするくらい彼のことが好きになっていた。

恋愛の先の結婚も夢見るようになった。

 

そこまでくれば、気持ちのコントロールが効かなくなる。

嫉妬に狂う、まさにそんな感じ。

ぶつける対象が彼だけで良かった、と今思う。

 

彼に暴言を吐きまくったのち、「もうやめる!」と一方的に宣言し、一方的に連絡を経つのだが、早ければ次の日には「昨日はひどいこと言ってごめんね。」などと連絡をし、ヨリが戻る、ということが何度も何度もあった。

 

全然「いつでもやめられる」状態ではなくなっていた。

 

不倫をやめる、やめないを繰り返しているうちは、私もまだ本気でやめる気はなかったのかもしれない。

最終的には、不倫の終わりには強い意思が必要だった。

それも、私の場合はしっかり苦しんだ後じゃないと、別れを強行するほどの強い意志は持てなかったな。

 

今、書きながら思うけど、私は彼の家族に対する罪悪感はなかったみたい。

彼と別れたのも、私自身が嫉妬の苦しみから逃れたかったからだ。

もう不倫は二度としない、自分のために。

 

自分勝手な欲求で始まり、自分勝手な欲求で終わる。

これは、不倫に限らずどんな恋愛でもそんなもんなのかな。

 

不倫中の既婚彼の言い分

既婚彼と付き合っていたころ、私はよく彼に意地悪を言っていた。スイッチが入ると、

彼を傷つけるためだけのひどい言葉をぶつけまくった。

 

私の”暴走”は、彼の馬鹿正直な言動に対して私が嫉妬する、というのがほとんどだったが、私からそう仕掛けることも多々あった。

からしれっと危ないトピック(主に家族ネタ)を話題にし、彼が地雷を踏む、というような。あれは意図的だった。

彼を嫉妬させるために、他の男性とデートし(体の関係はないけれど)、彼に逐一報告することもあった。

 

暴走車と化す私に対して、彼は毎回私の思惑通りの反応をし、なんとかなだめてくれる、もしくは時間が解決してくれた。彼はロマンチストというか優しいというか、女性に振り回されるのが好きなタイプなんだろうと思う。

 

そんな彼は私の8つ年上で、20代半ばに結婚し、美人な奥さんと子どもが二人いる。

大手企業でそれなりの地位についており、収入も多く、誰もがうらやむような場所にマイホームを持っている。

子どもの学校行事を会社のスケジュールにも入れ、仕事を休んで参加するようなイクメンぶり。

 

そんな、傍から見たら全部持ってるような人がなんで不倫なんてするの?

それ以上何がいるの?結局は余裕がある人の暇つぶしでしょ?

 

嫉妬ももちろんあったが、純粋に疑問だった。

彼の言い分はこう。

 

「外から見えるものだけで判断できることなんて何もない」

「毎日結婚したことを後悔してる」

「ずっと真っ暗だったけど、(私)と出会ってから毎日が明るい、自分に自信を持てた」

 

彼は奥さんとの関係にずっと問題があって、寂しい思いをしてきたようだった。無下に扱われ、男として自信をなくしていたようだった。

彼の私に対する気持ちは本物だと信じている。

でも、やっぱり本当は奥さんと幸せに暮らしたかったのね。それができないから外向いちゃったのね。と思うと悲しかった。

 

「お互いの“好き”という気持ちを大事にしたい」

「別れたくない」

彼のこのスタンスは付き合った当初から別れる日まで変わらなかった。

 

ここは男性と女性の考え方の違いなのかな。それとも既婚者と独身者の考え方の違いなのかな。私の言い分は付き合い当初からどんどん変わっていった。

それはまた次回に書こうと思う。

 

不倫とセックス

「不倫は麻薬」とはよく言ったもので、不倫中のあの盲目感や、高揚感はまさに中毒状態。私自身、身も心もどっぷりと浸かっていた。

不倫が終わった今でも、既婚彼への執着は消えない。

毎日毎日彼のことを思い出し、夜には彼に連絡を取りたくてたまらなくなる。(連絡先消したから取れないのだけど)

スーパーでの買い物、海辺の散歩、夏祭り、映画館など、どこに行っても「彼も好きそう」、「彼と来たかったな」などと考えてしまう。

私のばかばかばか!!

 

不倫がこんなにも厄介なのは、セックスが主な理由だと思う。

 

人を好きになると、その人に触れたいと思うのは自然なことだし、気がある男女のいきつく先にはやっぱりセックスがある。そしてセックスをすると、目には見えない、言葉にもできない”2人だけの温度”を肌で感じられ、満たされる。

ここは不倫も、独身者同士の恋愛も変わらないと思う。

 

違うのは、不倫は会える時間が限られているということ。

既婚者は家に帰らないといけない。泊りなんてほとんどできない。

 

だから不倫って、会えば必ずセックスをする。自由に会える訳ではないから、会える時間をフルに使って求め合う。毎回”集中して”セックスをする、という感じ。

女性は女として求められることの幸せを知る。毎回毎回が大好きな彼とお互いをさらけ出すような濃密な時間。彼との親密度も自然と高くなる。

 

正直、不倫相手とのセックスって、日常生活のすき間時間に折り込まれる非不倫カップルの慣れ合いセックスよりも、10倍はいいと思う。

 

でも、不倫中の未婚女性にとってはここからが悪夢で、まさに天国から地獄。

あんなに甘い幸せな時間を過ごした後に突きつけられる現実。

 

既婚彼は家に帰っていく。奥さんと子どものいる家へ。

独身女性は乱れたベッドを直して一人で眠りにつく。

 

最初はいいんだよね。次会えばご機嫌がなおるから。やっぱり好きって思うから。

でも確実に独身女性側の不倫維持可能指数が減ってくる。

ジャブをくらっては回復し、アッパーをいれられては回復し…を繰り返していたらいつの間にか傷だらけになってるような、そんなダメージの受け方。

 

こうやって独身女性側は傷ついたプライドを取り戻さんとばかりに、既婚彼への執着心がむくむくと沸き、不倫中はもちろん、不倫を終えてからも苦しむことになる。

 

離婚する、離婚しない

既婚彼は、付き合い始めた当初から、「うちは仮面夫婦。」「2人目が生まれてからずっとセックスレス。」「お互い嫌い合ってる。」と言っていた。

会社の飲み会でも彼夫婦の不仲はネタになるくらいだったので、程度の差こそあれど、良い夫婦関係ではなかったのは間違いないと思う。片耳ではあるけれど、奥さんはかなり問題のある人のようだった。

 

私はこうした話を聞きながら彼と不倫関係になったが、彼が離婚する、しないは彼の問題であって私が口をはさむ権利なんてないと思っていたし、間違っても私の存在を彼の離婚の理由にはしてほしくないと思っていた。

 

でも、彼と過ごす時間が長くなるにつれ、関係が深くなるにつれ、彼の甘い言葉と彼の家族の話は私を苦しめるようになった。

私に「大好きだよ。」「人としても、女性としても尊敬してる。」「世界一愛してる。」という彼。

私に「子どもがいなければ絶対に離婚してる。」「明日死んだら絶対後悔する。」「人として許せない人と暮らしているのが苦痛。」「幸せじゃない」という彼。

 

『じゃあ、なんで離婚しないの?』

 

彼本人にぶつけたこともあった。

彼は子どもが理由だと言った。

子どもはかわいい、子どもの生活をマイナスに変えてしまうかもしれない、子どもに会えなくなるかもしれない、と。

 

彼は正直な人だった。

私はすごく嫉妬した。なんの行動も起こさない彼に対する怒りも芽生えた。自分でもびっくりするほど強く。

 

あなたと奥さんが愛し合ったから生まれた子どもでしょう。

かわいい子どもを産んでくれたのは奥さんでしょう。

あなたのやってることは気持ち悪い。

何も手放せないくせに私に好きなんて言わないで。

結局は片手間の恋愛ごっこだね。

あと20年後もそうやって「明日死んだら後悔する」って言ってれば?

 

何度も話を蒸し返しては彼に辛辣な言葉投げつけた。

 

私は、最後まで私を理由に離婚されるのはご免だと思っていたし、仮に彼が離婚したところで「嬉しい!」と思うかどうかは分からない。

 

それでもこうした強い嫉妬を感じたのは、「彼の大切なものは私ではない。」と心のどこかで思ったからだったと思う。

 

それならそれでいい。

 

だったら「大切なもの」を大切にしたらいい。夫婦仲が良くなるように、家族みんなで幸せを感じられるように最大限努力すればいい。

私との関係をさっさと終わらせて、家に帰ればいい。

 

1年6カ月の間、最初から最後まで彼の言ってることは何も変わらなかった。

離婚するにしても、夫婦仲を再構築するにしても、今より状況が良くなるような行動を起こさなかった。

その行動力のなさに心底イライラした。

 

振り返ってみると、不倫中も不倫を終えてからも、私は彼に対する「怒り」を感じているようだ。この感情、早く手放したい。